▶▶▶浮気相手に生まれた子供は同学年 #1はこちらから
▶▶前回話 #3はこちらから
ダメ女への扉全開
4年間付き合っている一朗へ「距離を置きたい宣言」をして1週間が経過。
特に一朗から連絡が来ることはなく…放置プレイ状態。
さすが波風のない凪のような心をお持ちの一朗さま…何事にも動じずあっぱれですわ!
と…寂しさを通り越して呆れ半分、諦め半分状態なのが今の私、豆です。
一朗から連絡がない変わりに、カゲオとの連絡頻度が少しずつ増え…いや増えたからこそ寂しさを感じていないのかもしれない(ダメな女)
そして一朗について色々と吐き出したいことが溜まっていた私は仲の良い女友達と女子会を満喫していた。
さんざん一朗の愚痴を言った後カゲオのことも小出しに話した。
今日集まった女子会メンバーには全員長く付き合っている彼氏がおり、ゆくゆくは今付き合っている人と結婚を考えている子達ばかりだった。
なので「結婚はすぐに考えられない」的な発言をした一朗に味方する子はいなかったのです…。
豆の思う通りにしたらいいよっ…なんて背中も若干押されたりしてね。
だから別れに対しての拍車がよけいにかかっちゃったのかな…。
半々だった気持ちが決定的な何かに変わろうとしていた。
そんなグチャグチャな気持ちの帰り道にカゲオから思いがけない報告の連絡がきたのです…。
「もしもし?豆ちゃん。」
「はいはーい、どした?」
あれ?いつもよりちょっと声が暗いかな?
「俺、ゆる美さんに振られた。」
えっ?!?!
待て待て…ガチで告ったんだ?!?!
「えぇー!マジで?…。」
「うん、好きな人いるって前々から聞いてたんだけどね。」
ぅおっ…そうなんだ…。イケメンも振られることってあるんだ…。
ってか告白したことに若干なんかショック受けてるんですけど。
「好きな人いるなら仕方ないね…、まぁカゲオならまた良い人すぐ見つかるよっ!」
と…友人として大正解の答えになるよう発言することに集中するわたし。
軽くショック受けてるとか絶対に悟られたくない!!
「うん…豆ちゃんは?彼氏とはどうなってるの?」
お?ここでそうくる?嘘つく必要はないし…距離置きたい宣言してしまったことについて、軽く伝えてはいるしな。
「特に平行線のまま、何も変わってないよー。」
「・・・・。」
「・・・・?」
「別れたとしても、豆ちゃんには俺が控えてるから大丈夫だと思うよ。」
・・・・。
・・・・。
・・・・。んえっっっ?!?!
今なんと?なんと言った?!?!
「え?いやいや、ははっ。ありがとー。」
はい、声がニヤけてます。喜んでいるの絶対雰囲気でバレてます。
「今度の休みの日2人で会おう。」
「え?うん、休みの日ね。」
「うん、じゃあねおやすみー。」
通話終了。
え?今何が起こった?
え?あいつ今日告って振られたヤツだよね?
ん?わたしなんか口説かれた?
えーーーーーー!イケメンの心理が全くわからん!!!!!
いや…多分状況を理性的には整理できてないし、最近気持ちが疲れてるし冷静になれてないのは頭では分かってる…。
でもこの時のわたしはカゲオの「俺控えてる」発言に嬉しさしか感じなかったのです。
※ゆる美に告白している事実を薄く抹消している。
今の自分だったらな…なんだそのチャラ男は!
だいたいの女は自分が何か言ったら落とせるって勘違いしてる調子コキ野郎じゃないか。
やめとけ、やとけー。色んな女に同じようなこと言ってるから!
とアドバイスできたんですけどね。
どんまい、26歳の豆ちゃん…。
▶▶▶浮気相手に生まれた子供は同学年 #5へつづく