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あたたかいやさしいキモチ
カゲオの実家への結婚報告も無事(?)に終わり、彼の過去ごとまるっと受け止める!キラキラ☆
とまだまだお花畑モード絶好調のわたし。
カゲオの過去にあった影さえも受け入れることができるなんて!これが愛なんだよね~!なんて…。
でもね、こうなったら誰が何を言うおうと止められない、止まらない。
いや、逆に否定しようもんならガルルッとなって敵とみなしちゃうでしょ。
お花畑モードってそんなものですよね(わたしだけかな?)
ということで本編始めていきたいと思います。
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実家への結婚報告を済ませた数週間後、わたしの中に少しの期待と予感を感じる瞬間が訪れた。
そう、アレがこない。
わたしの周期は毎月正確に28日で必ずやってくる。
26歳現在、1日たりともその周期が狂ったことがない。
今月を除いて。
予定日からすでに1週間が経過、淡い期待が心の中に広がっていく。
脳裏によぎるのはカゲオの実家へ行くために車で山道を登っていたとき。
無性に酸っぱいものを欲していたあの夜。
もしかして、もしかして、もしかして!!
わたしはカゲオに生理が1週間遅れている事実を告げ、生まれて初めてドラッグストアで妊娠検査薬を買うことにした。
恐らく検査するにはまだ早々な時期なのですが、「期待」に胸を膨らましきっているわたしは買った当日の夜にすぐ検査をしたのです。
検査薬で結果が出るのはあっという間でした。
数秒で+マークがはっきり表示され、「やったーーーーー!!」と大喜びをし、トイレから勢いよく飛び出し検査薬の現物をすぐにカゲオにも見せいに行く。
カゲオは優しく笑いながら「よかったね、ありがとう」と言ってくれた。
妊娠検査薬の精度は9割という高い数字だが、それを確実なものとするためにはお医者様の診断が一番だ。
100%の確証を得るために翌週、わたしは家の近くの産婦人科で検診を受けに行く。
産婦人科検診で病院行くのは初めてで、ドキドキしながら自分の順番を待っていた。
先に検査薬で調べたものの、実は違ったらどうしよう。
お腹の中でちゃんと育っていなかったらどうしよう。
待合室で色々なことを考えていたなー。
そしていよいよ名前を呼ばれ診察室に入る。
お腹の上にジェルを塗られて、白黒のエコー画面をお医者様と一緒にみる。
ドキドキする瞬間!
「妊娠していますよ、おめでとうございます。」
と言われたときは本当に本当に嬉しかったしホッっとした。
目の前のエコー画面には黒い卵のような型の中に白くて小さい丸が浮かび上がっていた。
その小さな小さな白い丸が赤ちゃんだと先生が教えてくれる。
まだ全然自覚とかなかったけど…赤ちゃんを感じた瞬間からかわいくて愛しくて仕方がない。
母性がなんのなのかなんて全く分かっていないけど「守りたい!」と思うこの気持ちがそうなのかな・・・なんて。
同棲を始めて4カ月、わたしはカゲオの子を授かり妊娠をした。
これからカゲオとお腹の子と3人で幸せになることを誓って、人生で一番あたたかくてやさしいキモチになれた日でした。
▶▶▶浮気相手に生まれた子供は同学年 #12へつづく